株式会社アプラス様
個人信用情報接続サービス〈Ccms〉 お客様事例
~ クレジットカード決済処理の基幹システム刷新にあたり、安定稼働し、安心・信頼できる「Ccms」を導入しました ~
株式会社アプラスは、2018年8月6日、クレジットカード決済処理を担う基幹システムを全面刷新しました。その基幹システムの周辺システムとして、NCS&Aの個人信用情報接続サービス「Ccms」を導入されました。導入の経緯、そして活用状況について、IT本部 参与 システム企画部 部長 荻田正樹様、システム開発部 部付部長 浜田竜司様、システム開発部 マネージャー 友清将司様に詳しくお話を伺いました。
新生銀行グループの一員として、革新的な金融サービスを提供
── 株式会社アプラスについて、お教えください。
当社グループは、1956年より『大阪信用販売株式会社』として近畿圏を基盤に事業活動を展開し、その後全国にネットワークを拡げ、1992年には『アプラス』へと社名変更しました。
2004年度には新生銀行グループの一員となり、同行グループにおける消費者向けファイナンスの主要な子会社グループとして、グループ融合による革新的な金融サービスを提供し、主にショッピングクレジット事業、カード事業、ペイメント事業などを展開しています。特にクレジットカード・決済市場では、ECマーケットの拡大が続くなか、政府によるキャッシュレス決済比率を高める目標が掲げられるなど、市場規模の拡大が期待されるとともに、AIやフィンテック等を活用した決済手段の多様化が進展するなど、市場環境が大きく変化しています。これに対し、Tポイント機能を搭載した提携クレジットカードの発行や、非接触IC決済サービスに対応したプリペイドカードの発行、中国人向けQRコードによるモバイル決済サービスの日本国内における利用店舗網の拡大などの、お客さまのニーズにお応えする新たな決済サービスの提供に積極的に取り組んでいます。
大手金融機関、指定信用情報機関での実績を評価
── NCS&Aの個人信用情報接続サービス「Ccms」を、現在どのようにお使いですか。
2018年8月6日にリリースした「ACEプロジェクト」における周辺システムのひとつとして、お客さまの個人信用情報の登録業務においてNCS&Aの個人信用情報接続サービス「Ccms」を活用しています。
「ACEプロジェクト」とは、当社グループのクレジットカード決済処理を担う基幹システムを全面的に刷新するプロジェクトで、2014年よりスタートしたものです。それまではメインフレームで構築した基幹システムを運用してきましたが、クレジットカード業界のセキュリティ標準「PCIデータセキュリティスタンダード(PCI DSS)」に準拠していくことを考えると、今までの延長線上では難しく、新たに構築することとなりました。
── NCS&A並びに「Ccms」を知ったきっかけについて教えてください。
2010年の改正割賦販売法に対応するために、知人に紹介してもらったのが最初ですね。大手金融機関ヘの導入実績並びに指定信用情報機関においての開発実績があり、業界標準ともいえる「Ccms」をお持ちでしたので、ご紹介をお願いしました。
当時、登録業務において導入していた業務パッケージではいろいろと苦労しており、このまま法改正に対応していくのは難しいと判断し、新たな業務パッケージを探しているところでした。登録業務はお客さまの重要な情報を扱いますので、間違いや遅れがあってはならないため、信頼が置けるパッケージを望んでいたのです。
「業界標準ともいわれているパッケージが必要でした」と荻田正樹部長
「Ccms」は安定稼働している安心・信頼のシステム
── その当時の導入にあたっての選定と導入の様子を教えてください。
その時は、既存のパーケージと「Ccms」を比較検討しました。「Ccms」を導入した理由は、指定信用情報機関での開発実績と大手金融機関への多数の導入実績があり、業界のスタンダードともいえるものだったことからです。
2010年3月に導入を決定して開発に入り、2010年12月にまず1社の指定信用情報機関への登録業務を「Ccms」に切り換えました。その後、別の指定信用情報機関を含むすべての登録業務を「Ccms」に切り換えました。
それまでの登録業務では、指定信用情報機関がどのような登録をしてほしいかがわからず、開発と運用でずいぶんと苦労しました。NCS&Aは指定信用情報機関での開発実績があり、指定信用情報機関がどのような登録をしてほしいかを把握した上で、パッケージとして「Ccms」を構築したとお聞きしています。当時の導入でも、かゆいところに手が届くといいましょうか、指定信用情報機関がどのような登録をしてほしいかをわかっていらっしゃったので、こういうときにはどこに気をつければいいのか、こうした方法がいい、など的確なアドバイスをいただくことができました。
── 2014年に当時の基幹システムの周辺システムとして「Ccms」を導入されましたが、導入の効果はいかがだったのですか。
「Ccms」はとても安定して稼働してくれて、登録業務を安心・信頼して任せておけましたね。信頼に値するパッケージです。
──「ACEプロジェクト」で「Ccms」を選択された理由を教えてください。
「ACEプロジェクト」はクレジットカード決済処理を担う基幹システムを新たに構築するものです。ですから、最優先はバックエンドの開発にあります。周辺システムに関しては、新たなものを比較検討するというよりも、既存のもので安定稼働していれば、そちらを選択しています。
中でも「Ccms」は安心して使用している信頼のシステムでしたし、使い慣れていること、大手金融機関も導入している業界標準ともいえるものですから、他を検討する余地はありませんでした。また、それまでのおつきあいで、当社グループの業務について十分に把握していただいていることも安心材料になりました。
「業界標準ですから、他を検討する余地はありませんでした」と浜田竜司部長
トラブルゼロの実現に近づくことができた
── 「ACEプロジェクト」での「Ccms」導入について教えてください。
実際に現行で使用しているパッケージとはいえ、新たな基幹システムに併せての開発ですからたいへんでした。それまで、登録業務ではインターフェイスも多く9つほどありました。その部分を大きく変えて、日次、月次、延滞情報の3本に絞り、シンプル性を求めたのです。
バックエンドが変わりますから、その仕組みにどうやって合わせていくか、要件定義と内部設計レベルのインターフェイスを合わせるのに苦労しました。ただ、それが決まってしまえば、ロジック的なものは「Ccms」のパッケージにありましたので、後はスムーズに進めることができました。
── 「Ccms」導入に関してのNCS&Aのサポートはいかがでしたか。
とてもよかったと思います。大きな基幹システムだけに、開発スケジュールの細かな変更などは結構出て来たと思います。そのあたりに関しては、柔軟に対応していただいたと思います。
そして今までのおつきあいの中で、当社グループの業務知識をお持ちでしたので、その上でのサポート、アドバイスには感謝しています。開発の現場は現場で、マネジメントにはマネジメントレベルで、その時々に最適なアドバイスをいただけました。
また、システムテストまでにどれだけ信頼性を確保できるか、早めの段階で比較検証しておきたいというリクエストにも対応していただきました。ですから、システムテストに入るときには、確認したいことは既に済んでいる状態で、パッケージ部分の確認を行うだけですみました。
── 「ACEプロジェクト」における「Ccms」の導入効果について教えてください。
「ACEプロジェクト」は2018年8月6日にリリースし、そこから6ヶ月間は本番検収期間としています。まだ、検証途中ではありますが、不具合は出ていません。私たちが掲げたトラブルゼロの実現に近づくことができたと、高く評価しています。
「トラブルゼロの実現に近づくことができました」と友清将司様
周辺システムに対する提案に期待
── 「Ccms」の今後の使い方についてお教えください。
当社グループの基幹システムはクレジットカード決済と割賦販売がひとつのシステムとして運用されていました。ただ、今回は求められるセキュリティや運用の効率などの状況から、クレジットカード決済のみ基幹システムを刷新しています。現在は、「Ccms」がクレジットカード系と割賦系で分かれている状態ですので、今後、基幹システムを統合するようなことがあれば、運用効率化を目論み「Ccms」を統合して活用する可能性もありますね。
── 「Ccms」並びにNCS&Aへのリクエスト・期待がありましたらお聞かせください。
「Ccms」は私たちの期待通りに稼働しています。NCS&Aは当社グループの業務をよくご存じですし、クレジットカード、ショッピング、収納などの分野でのご提案に期待しています。バックエンドは作りましたが、お客さまへの周辺システムはいろいろと分散していますので、ご提案によってよりよくすることができればと考えています。
アプラス様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
◎株式会社アプラス
設立/2009(平成21)年4月24日
本社/大阪市浪速区湊町一丁目2番3号
サービスサイト https://www.aplus.co.jp/
※ 取材日時 2018年11月
※ 取材制作:カスタマワイズ