恩地食品株式会社様
販売管理システム〈スーパーカクテル〉 お客様事例
~ 販売管理システムをオフコンから「スーパーカクテル」に移行!柔軟で迅速なNCS&Aの対応には満足しています ~
大阪を拠点に「ゆで麺類」の製造販売を行っている恩地食品株式会社は、2006年と2013年の二段階に分けて、販売管理システムをオフコンから「スーパーカクテル」シリーズへと移行しました。そこで、導入の経緯や使い勝手について、システム全般を取り仕切ってらっしゃいます管理本部 総務グループ 主査の髙橋 誠様に、詳しくお話を伺いました。
大阪にて「うどん」を中心としたゆで麺類を製造販売
── 恩地食品株式会社がどのような会社か、お教えください。
恩地食品株式会社は「うどん」や「中華そば」などのゆで麺類を製造販売している、創業70年を迎える食品メーカーです。取引先のほとんどがスーパーを始めとする小売店で、主に生麺コーナーやうどんのアルミ鍋コーナーなどに置いていただいています。
事業所は、大阪府枚方と京都府八幡の2箇所。ここ大阪では本社機能の他、工場にて「セットもの」と呼ばれるアルミ鍋のうどん商品などを作っており、京都の工場では麺そのものの製造を行っています。
そんな当社が大切にしているのは「食の安全」。食品を衛生的に管理する手法「HACCP(ハサップ)」にも積極的に取り組み、美味しいことはもちろん、お客様や従業員の健康を大切にした製品作りを心がけています。今後も「大阪の食文化……おうどんを日本に、世界に発信する」を未来のビジョンに据え、美味しくて安全なおうどんを作ることで「大阪の元気」をアピールしてまいりたいと考えています。
カスタマイズにより、オフコンシステムをほぼそのまま移植することに成功
── 販売管理システム「スーパーカクテル」導入に至った経緯をお教えください。
当社とNCS&Aとは、40年近く前から取引させていただいており、お付き合いの当初からオフコンを使った販売管理システムの構築、運用をお任せしておりました。そんなNCS&Aから「オフコンは今後なくなっていくので、どこかでサーバーに切り替える必要がありますよ」と言われたため、導入を検討することになったのです。
ただ、販売管理システムを一気に切り替えてしまうと従業員が混乱してしまうので、段階を経て切り替えることにしました。まずは2006年に売上や請求に関する部分を移行し、2013年に残る部分……受注、伝票、ピッキングに関する部分を移行し、オフコンからの完全移行を果たしました。
恩地食品の販売管理システム全体図
── オフコンからの移行に躊躇などはありませんでしたか?
信頼しているNCS&Aからの提案だったので、そこは心配していませんでした。予算的にオフコンのリプレースに比べて大きく違わなかったことも、移行を後押ししてくれました。ただ、移行にあたっては、いくつかの要求はさせていただきました。
── その要求とはどういったものですか?
オフコンの販売管理システムの時と同じ機能を持っていて、変わらない感覚で入力ができる事です。当社の販売管理システムは、総務グループの人間だけでなく、事務や営業など、たくさんの従業員が触ります。そのため、なるべく使い勝手を変えたくなかったのです。こうした要求については、カスタマイズでほとんど叶えていただけました。
── 叶えられなかった要求とは、どのようなものだったのですか?
日次の締めです。オフコンでは毎日売上を締めていたのですが、「スーパーカクテル」ではシステム上、月次単位でしか締められなくなりました。ただこれは、逆に処理が柔軟になったという点で良かったことだとも感じています。切り替え時には、営業から「日次の売上が変わってる」と言われることもありましたが、そこは「システムが変わった」と押し通しました。(編集註:2006年当時のバージョンでは日次締機能が実装されていませんでしたが、最新バージョンでは実装されています)
── 「スーパーカクテル」の切り替えにあたって、トラブルはありましたか?
それは、ありました。特に2013年に全面移行した際は、十二分にテストはしていたつもりだったのですが、それでも想定していなかった問題がいくつか発生して、その対応に追われたこともありました。その時はNCS&Aの担当者が常駐して、対応してくださいました。当社は365日休みなく稼働しているので、大変だったのではないでしょうか。
また、これはトラブルではないのですが、いざ切り替えてみた後になって「やっぱりこうしたい」という要望も出てきました。そうした要望については両社にて評価を行い、必要なカスタマイズであると判断したものを都度対応していただけたのは、ありがたかったです。NCS&Aはその点、柔軟だなと実感しています。
販売管理だけでなく、営業ツールとしても活用
── オフコンから「スーパーカクテル」に移行して感じた「良かった点」をお聞かせください。
(1)柔軟なカスタマイズに対応
先にも述べたように、移行にあたってはオフコンの販売管理システムを、基本そのまま踏襲したいというのが、当社の要望でした。「スーパーカクテル」そのままでは難しいことを、細かな部分までカスタマイズで対応して、ほぼ同じ機能を実現してくださったことが、良かったですね。
(2)パソコンで操作ができる
オフコンの時は入力にあたって専用端末を使う必要がありました。しかし「スーパーカクテル」はWindowsのソフトウェアですので、パソコンさえあれば使うことができます。急にパソコンが壊れても、新しいものを用意して、ソフトウェアをインストールするだけで、同じ環境で使えるというのは大きかったですね。
(3)ハード面を心配する必要がない
オフコンの時はハードウェアのトラブルが多く、その解決に多くの時間を取られていました。その点、今はサーバーが安定稼働してくれているため、ソフトウェアとシステムだけを見ていれば良くなった点もポイントです。
(4)トラブルが減った
ハード面はもちろん、システム上のトラブルも減りました。もし何か起きた時も、今はリモートですぐに対応していただけるので、解決までのスピードがより速くなりました。
(5)データ活用がよりスムーズに
「スーパーカクテル」と連携するBIツール「BIdjar(ビジュアル)」を使うことで、多角的な売上統計データをExcelデータとして書き出せる点も、良かった点です。かつては、私を始め総務グループの人間が手間を掛けて行っていたのですが、今は簡単に出力できるようになったため、営業が自分で出力して、営業のためのツールとして活用できるようになりました。
── 実際に「スーパーカクテル」を使っている現場からは、どのような声が挙がっているのでしょうか?
実は、あまり挙がっていません。ただ、それは現状のシステムが現場に定着し「当たり前」として満足している状態だからだと思います。移行当初は、パソコンを使ったマウスでの操作に慣れず、不安な声もありましたが、今はみんなスムーズに使っています。ただ「商品コードの桁数を増やしたい」など、運用面でのちょっとした要望は挙がってきていますので、これは現在進めている次期バージョンへの移行に合わせて、NCS&Aに対応いただく予定です。
── 次期バージョン移行の経緯をお教えください。
最新の法制度と最新OSに対応させるためです。昨今の目まぐるしく変わっていく経済情勢や技術環境に適応していく必要があるので、最新バージョンの「Core(V9.0)」への移行を決めました。
── 先程、次期バージョンへの移行にあたって「ちょっとした要望」に対応してもらうとのことでしたが、大きく変更する予定はないということですか?
はい。現行バージョンで安定稼働していますし、現場からも不満は上がって来ていないので、今回は極力バージョンアップだけにとどめておこうという方針です。カスタマイズを抑え、その分サーバーのスペックを上げるため、システムのレスポンス向上にも期待しています。
「当社は365日営業しているので、NCS&Aが迅速にトラブルに対応してくださるサポート体制を持たれている点は、特に助かっています」と髙橋様
迅速な保守対応と誠実な提案が、NCS&Aの魅力
── 「スーパーカクテル」導入から12年、NCS&Aと付き合いが始まってからは40年近くが経過しているとのことですが、これだけ長くお付き合いを続けられている理由は、どこにあるとお考えですか?
(1)保守対応が迅速
まずは保守対応が素早い点が、大きな理由です。当社は年中無休で営業しているので、今回のようなシステムの切り替えがあった時は、夜中に対応していただくしかありません。また当社では、短時間で受注から出荷まで行っているのですが、そこでシステムトラブルがあったら、すぐに対処いただく必要があります。
NCS&Aは、お電話を掛けたら、たとえその時に出られなくても、すぐに折り返しお電話いただけますし、トラブルの解決も迅速なので、頼りになります。
(2)提案が誠実
誠実な対応をしてくださる点も、長くお付き合いできている秘訣だと思います。例えば、当社の生産管理は、帳簿やExcelで管理しています。 NCS&Aは、スーパーカクテル食品製造・卸テンプレートや他の生産管理システムの導入実績もあるため、営業担当の方にどんなものか聞いてみたところ、「生産管理に関して問題があり、その解決に生産管理システムが必要なら相談に乗りますが、段階を踏んで計画的にご検討された方が良いと思いますよ」と返答されました。
普通の営業担当者であれば、成績を上げるために必要のない商品も売り込むところ、NCS&Aは付き合い先の要望や、状況に合わせた提案をしてくれます。そこは本当にありがたいですし、だからこそ長く付き合えているのだと思います。
信頼できる業者と組むことが、システム導入成功の秘訣
「例えば、当社の製造や販売の全体を見通して、稼いでいる部分や損をしている部分を可視化できるようなツールがあるようなら、社内用のプレゼンのために活用してみたいですね」と髙橋様
── 新たに販売管理システムの導入を考えている人に、アドバイスなどがあればお教えください。
機能面も大切ですが、信頼できる業者と組むことが、成功の秘訣だと思います。いくら良いシステムでも、あくまでもツールに過ぎません。システム構築もその保守も、やるのは業者です。そういう意味で、お互いに話し合いができて、信頼関係が築ける会社かどうかは、システムを円滑に動かしていく上では重要です。
また、信頼できる業者でも、事前によくすり合わせをしておくこともおすすめします。そうでないとトラブルの元になってしまいますし、場合によっては責任の押し付け合いになってしまいますから。
その点、当社はNCS&Aさんと組んで良かったですね。ぜひ、今後も長いお付き合いをお願いしたいと思っています。
── 今後、そんなNCS&Aに対してリクエストすること、期待することがあればお聞かせください。
新たな提案には期待しています。
あくまでも「当社の身の丈に合っている」ことが条件ですが、せっかく長いお付き合いをさせていただいていますし、当社のことを良くご存知だと思うので、例えば「スーパーカクテル」をより発展させる方向や、まったく別のITソリューションの導入を検討していきたいですね。
恩地食品様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※「BIdjar」はNCS&A株式会社の商標です。
※その他、記載されている商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
◎恩地食品株式会社
創業/1959年(昭和34年)6月
本社/大阪府枚方市伊加賀緑町2番2号
URL/https://www.onchi.co.jp/
※ 取材日時 2019年2月
※ 取材・執筆 カスタマワイズ