IBM i (AS/400) の今後は?使い続けてもよいのか? などの不安を解消!

「2025年の崖」問題などをきっかけに、「IBM i (AS/400) は、今後いつまで利用が可能なのか?」「使い続けてもよいのか?」などの不安を抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか?

本記事は、IBM i (AS/400) の今後や、不安を解消する方法についてお届けします。

IBM i (AS/400) はいつまで使い続けられるのか?

IBM i (AS/400) をご利用の皆様の中には、「IBMはいつまでIBM i を提供し続けるのか」という不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。
IBM社のウェブサイトでは、IBM i のロードマップを確認することができます。その資料(2023年3月更新)では、今後10年以上のリリース計画を示しIBM i のサポート継続を公表しています。

参考)IBM i オペレーティングシステム
https://www.ibm.com/jp-ja/products/ibm-i

しかし、10年にわたる社会情勢の変化など見越した計画は難しく、様々な不安は残ります。
また、IBM i (AS/400) をご利用の皆様には、下記のような課題もあると思います。

  •  システム改修や機能追加の繰り返しによるシステムの肥大化
  •  IBM i 固有の言語であるRPG技術者の高齢化、及び、それに伴うRPG技術者不足
  •  UI画面が古く、時代に対応できていないのではという不安

IBMiはいつまで使えるのか考える男性

IBM i (AS/400) を使用し続ける際の課題

ここからは、従来通りIBM i を使用し続けた場合に抱える課題について、述べていきたいと思います。

システムの肥大化

適切なITシステムマネジメントを行っていれば、ある程度はシステムの肥大化を抑えることができます。しかし、長年にわたりシステム改修や機能追加を繰り返したシステムは、肥大化する傾向があります。納期までの期間が短く、人的リソースも限られている場合、適切なITシステムマネジメントを行うことは困難さを伴います。
こうして肥大化してしまったシステムは、DX推進の足かせになってしまいます

システムの構成要素が増えて肥大化している

RPG技術者の不足

現在、ベテランのRPG技術者が定年を迎えることによる、RPG技術者の不足が懸念されています。あるいは、既にベテランRPG技術者に定年延長をしてもらって、システムの保守を担ってもらっている企業もあるかもしれません。
若手社員がRPG言語について学び、ベテランRPG技術者から知識や開発技術を受け継いでいくことができればいいのですが、なかなか難しい実態があります。
また、「RPG言語は昔の言語」というイメージがあります。RPG言語は基本的に固定フォーマットであり、記述の作法が細かく定められているため、若手技術者は難しさを感じ、RPG言語習得を敬遠する傾向があります。

RPG技術者の不足を懸念する男女

システムの老朽化

上記の課題のために、改修や機能追加が十分に行えず、システムが老朽化してしまうことがあります。現状を稼働させるためだけのシステム運用・保守に資金・人材を割り当てることになり、今後の成長につながるようなIT戦略に対して、必要な資金・人材を割り当てることができなくなってしまいます。

システムが老朽化して壊れていく

マイグレーションという手法

ここからは、上記に述べた課題を解決するための手法の1つであるマイグレーションについて述べていきます。
マイグレーションとは、現行のシステム環境から、新しいシステム環境へシステムを移行することです。例えば、メインフレームの既存システムを、業務要件はそのままで、アプリケーションをクラウド環境で稼働するように移行します。
この手法には、下記のメリットがあります。

システム処理能力の向上

新しいハードウェアを導入することで、業務を大きく変えることなく現行システムの処理の遅さを解決することができます。

新しいハードウェア導入で処理能力が向上

セキュリティの向上

古いハードウェアを使い続けることは、サーバ老朽化による故障のリスクがあります。また、ソフトウェアのサポート終了による、情報漏洩等のセキュリティリスクがあります。
しかし、新しい環境に移行することで、最新のセキュリティ対策が利用できるようになります

セキュリティの向上

保守・運用コストの削減

保守・運用コストの削減で喜ぶ女性

マイグレーションは、保守・運用コストの削減にもつながります。
長年稼働し、複雑化、ブラックボックス化したシステムの保守・運用にかかる維持費用は高額になりがちです。
マイグレーションにより、システムのプラットフォームを変えることで維持コストを下げることができます。また、技術者確保の観点からも、コストを抑えることができるようになります。

マイグレーションのデメリット

一方、マイグレーションを行うことで、システム環境が変わり開発言語も変わるなどして、運用面や保守面でのシステムの知見を新たに蓄積していく必要があります。そのため、システム移行を一括で行うと、そういった知見が不足することで、新システムの稼働・運用に支障をきたす場合があります。

現行のシステム有識者の知見は既存システムのものであり、新システムの技術者とコミュニケーションをする際のシステム技術のギャップを埋めるためにも、ある程度の期間が必要となります。
そのようなデメリットを解消するために、時間をかけて段階的にマイグレーションする、という選択肢があります。

「IBM i (AS/400) を使用し続ける」という解決方法

ここからは、「段階的マイグレーション」、IBM i を使い続ける方法をご紹介します。

IBM i 継続利用の方法

IBM i の筐体内に新たなオープンシステム環境(新システム区画)を立ち上げ、その新システム区画に現行システムから部分的にマイグレーションしていく方法です。
IBM i でもJavaの開発は可能です。RPGの既存システムを稼働させつつ、部分的にサブシステムをJavaに移行していきます。
また、新規のシステムは、新システム区画にJavaで構築することも可能です。

上記の方法で、時間をかけて安心・安全・確実に段階的なシステム移行を行い、その後に新プラットフォームを検討することができます。
その段階での選択肢としては、クラウド環境への移行も、新しい物理サーバ環境への移行も可能です。そして、時間をかけて移行・構築してきたJavaのシステムとともに、知見を持った技術者を育てることができます。

IBMi継続利用の方法

クラウド化? IBM i 継続利用? その前にシステム資産の整理を!

IBM i の今後について、自社システムの方向性を決める上で、参考になる情報はございましたでしょうか?

再構築する場合でも、マイグレーションして一括でシステム移行する場合でも、あるいは、IBM i 継続利用の場合でも、まず最初にオススメするのは、システム資産の現状分析を行い、システムを可視化することです。

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IBM i (AS/400) からのマイグレーションなら、Airs

IBM i 資産のマイグレーションをご検討の場合、NCS&Aの Airs RPG to Java はいかがでしょうか?
Airs RPG to Java は、RPGシステムの一括変換ができます。また、お客様の実状に合わせて段階的にJavaに切り替えていくことも可能です。

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※〈DX支援サービス〉〈Airs〉は、NCS&A株式会社のサービス商品です。
※その他、記載している商品名等は各社の登録商標、または、商標です。
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